三康病院

透析食のQ&A

Q1.バランスのよい食事とはどんな食事ですか?

栄養のあるバランスのよい食事とは、おいしいものをお腹いっぱいに食べることでなく、また高価なものを食べるということでもありません。
かたよった食事をしないで色々な食品をとり、栄養素のバランスを保つことが食事療法の基本になります。

Q2.熱量を適正にとるとはどういうことですか?

食物が体の中で燃えるときに発生するエネルギーのことで、糖質、脂肪、たんぱく質が熱量となり、体温を保ったり、呼吸や血液循環などを行い生命を維持することができます。
熱量が不足すると貧血になったり、細胞が崩壊して高カリウム血症をおこしたりします。1日3食で熱量が十分にとれない時は、食事の回数を増やしたり間食におやつを食べるなどの工夫が必要です。

Q3.たんぱく質を適正にとり、食べ過ぎないとはどういうことですか?

私達の体は水分を除くとほとんどたんぱく質でできています。筋肉、内臓、血液はもとより爪、骨まで主体はたんぱく質であり、たえず入れかわっています。
良質のたんぱく質として肉、魚、卵などの動物性たんぱく質や、大豆製品(豆腐、厚揚げ)が有効に利用されます。
しかし、食べ過ぎると高リン、高カリウムの原因になりますので適正な量をとってください。

Q4.なぜ塩分を控えなければいけないのですか?

塩分をとりすぎると口や喉がかわき、たくさんの水分をとってしまいます。
その結果、体重が増加し、体がむくんだり血圧が高くなったりして心臓や血管に負担をかけてしまいます。
ですので塩分を控える必要があります。

Q5.塩分は1日にどのくらいとるのがよいでしょうか?

1日6gまでにしましょう。
その中には調味料の他に、ちくわやかまぼこなどの練り物製品やハム、ソーセージなどの加工品、干物、お菓子などに含まれる塩分も含まれます。

Q6.塩分を控えた料理のコツを教えてください
食品自体の持ち味を生かすため、食材は新鮮なものを選びましょう

  • 酢、レモンなどの酸味を利用しましょう
  • 油を使った料理は油の香味がつき、ソースをかけなくてもおいしく食べられます
  • 焼き魚は焦げ目をつけると焦げ味や香り、見た目にも食欲をそそります
  • 薄味をカバーするためにしょうが、ねぎ、しそなどの香味野菜や、こしょう、カレー粉、わさび、からしなどの香辛料、ゆず、ごまなどを使うと塩分がなく味にアクセントをつけてくれます
  • 煮物は調味料を量って味付けし、煮汁がなくなるまで煮込み、からいりするくらいまで煮ると同じ塩分でも味が濃くつきます
  • 塩分を使う料理(煮魚、野菜の煮物など)と、薄味でもおいしい料理(酢の物、サラダ、和え物)を組み合わせて味にメリハリをつけましょう
  • 醤油やソースは直接かけるよりも、小皿にとってつけるようにしましょう

Q7.なぜ水分を控えなければいけないのですか?

尿量が少なくなった状態で水分をたくさんとると、余分な水分を体から排泄することができないので、水分が体にたまり体重増加につながります。
水分が体にたまってくると血管中の水分量も増加するため、心臓は多くなった血液量を送り出そうと頑張りますので、血圧も上がり心臓に負担がかかってしまいます。

Q8.水分は1日にどのくらいとれるのですか?

水分をとれる量はその人の1日の尿量がどれだけあるかで大きく違ってきます。
また季節、発汗量、活動量などによっても変わってきますので、一概には言えません。
医師や看護師に相談してみましょう。

Q9.水分を控えるうえで気をつけることはありますか?

お茶、水、ジュース、コーヒーなどの水分の他に、氷は1個で約15~30ml、うがいは1回6~10mlの水分なので、これらを合わせた水分量を適正範囲内におさめる必要があります。
また、飲水だけでなく食品の中にも水分は含まれます。
水分の多い料理として「お粥、雑炊、麺類、汁物、鍋物、シチュー、カレー、豆腐料理」などがあり、反対に水分の少ない料理として「天ぷら、フライなどの揚げ物や、ポテトサラダ、焼餅」などがあります。

Q10.カリウムが高くなると、どうしていけないのでしょうか?

腎臓の働きが低下するとカリウムを尿の中へ排泄することが難しくなり、体の中に蓄積されてきます。
カリウムは心臓の筋肉の働きと関係があり、血液中のカリウムの濃度が高くなることは非常に危険で、不整脈が起きたり心臓が止まり突然死にいたることもあります。

Q11.高カリウム血症になると、どのような症状があらわれますか?

軽度の場合は無症状のこともありますが、重症になると「唇や手指のしびれ」、「胸が苦しい」、「吐き気、体がだるい」などの症状があらわれます。

Q12.高カリウム血症になる原因は何でしょうか?

カリウムを多く含む食品をたくさん食べ過ぎることが、原因として最も多くみられます。
私達が日常口にするほとんどの食品にカリウムは含まれていますが、特にカリウムの多い食品として「芋類」、「豆類」、「果物」、「野菜」、「海藻」などがあります。

Q13.食品中のカリウムを減らす方法はありますか?

  1. 野菜、芋類は材料を細かく切り、たっぷりの水で茹でます。茹で汁にはカリウムが溶け出ていますので、使用せずに捨てましょう。
  2. レタスやきゅうりなどお湯に通しにくいものは、カリウムが多く流れ出るように細かく切って水にさらしましょう。
  3. 果物はカリウムの少ない缶詰にし、カリウムが溶け出ているシロップは捨て、果肉を50~100gまでにしましょう。
  4. 生の果物を食べるときは、カリウムの少ない果物(りんご、みかんなど)にし、50g以下にしましょう。
  5. カリウムの高いバナナ、メロン、キウイフルーツ、干し柿、ドライフルーツなどは避けるようにしましょう。
  6. 煮豆や納豆、ピーナッツ、海苔、わかめ、昆布などは控えましょう。
  7. 肉や魚などのたんぱく質も量が多いとカリウムが高くなるので食べ過ぎないようにしましょう。

Q14.他に高カリウム血症となる原因はあるのでしょうか?

食べられない状態が続くと、体内の脂肪や筋肉を壊してエネルギーを作るため、細胞内に豊富に含まれているカリウムが血液中に流れ出て高カリウム血症をおこします。
体が弱ったときや食欲の無いときはエネルギー不足にならないように注意しましょう。

Q15.高カリウム血症の原因をチェックする方法はありますか?

  1. 果物や生野菜が多くないか
  2. 肉や魚などの主菜が多くないか
  3. 芋類の下処理はよいか
    (焼き芋、蒸し芋、干し芋、フライドポテトなどは避ける)
  4. 豆(煮豆、納豆、きなこ餅)や種実(ピーナッツ、アーモンド、栗)を多く食べていないか
  5. 海藻(こんぶ、わかめ、海苔)の使い方や量はよいか
  6. チョコレートや芋けんぴ、ポテトチップスを食べていないか
  7. 100%果汁のジュース、野菜ジュース、トマトジュース、ココア、牛乳、抹茶を飲んでいないか

上記で該当するものがないか注意しましょう

Q16.リンが高くなると、どうしていけないのでしょうか?

腎臓の働きが低下すると不要なリンを尿中に排泄することが難しくなり、血液中にリンがたまりやすくなります。また一般的な1回4時間の透析でもリンを十分に除去することはできません。
リンは体の骨や歯を形成する働きがあり、このように血液中のリンの濃度が高くなると、骨や歯のもとになる結晶が体の様々なところに沈着し「石灰化」を起こします。
この石灰化が脳や心臓の血管に起こると「脳梗塞」や「心筋梗塞」の原因となります。
またリンの濃度が高いと、骨からカルシウムが溶け出す働きが強くなり骨がもろくなってしまいます。

Q17.どうすれば血液中のリンを減らすことができるでしょうか?

  1. 牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品はリンが高いので控えましょう
  2. しらす干し、ししゃも、うなぎ、あなご、はもなど、骨ごと食べる魚は控えるようにしましょう
  3. レバーは1日30gまでにしましょう
  4. 加工食品には必ずといっていいほど食品添加物としてリン酸塩が使われていますので、ハム、ソーセージ、かまぼこなどの練り製品やインスタント食品は控えましょう
  5. たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品)はリンを多く含んでいるので、食べすぎないようにしましょう

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